第13章 バスタイムはアロマキャンドルとともに....
私の言葉が届かないのか、トド松くんは後ろを向いたままだ。
「ごめん、ごめんって!この前だって助けてくれたのに疑ったりして」
まだ後ろを向いたままだ。
誠意が足りないのか。
「私にできることならなんでもするから」
そう言ったと同時に、目の前にトド松くんの顔があった。
しかも物凄くにーーっこりして、影のある表情はもう悪魔としかいえない。
「....言ったね?」
あっ.... これあれだわ、フラグだわ。
すごいフラグ踏んだよ。
もう一回言うね?
すんごいフラグ踏んだ。
「と、取り消しを要求し.... 」
「男に二言はないっていうよね?あれさ?女の子にも言えることなんじゃないかなぁ?」
話が終わらないうちに、ふふふってものすごい得意気な顔をしてそう言われた。
はめやがった!このやろう!
そんなこと言われたら言えない!なにも言えない!
ドライ腹黒モンスターめ!
「で.... なにすればいいの?」
仕方ない、飲もうじゃないか要求を....
腑に落ちないけどね。
「ほんと!?ふふっ!何にしようかなぁ.... 」
途端に嬉しそうにするドライモンスター。
そんな嬉しそうにされたら、さらにも増して何も言えない。
「そうだ!一緒にお風呂入ろっか!」
....はぁ?
「....おい、なんでもいいとは言ったよ?いったな、でもよ流石にそれはあれじゃないか?」
ひきつる顔、その先にものすんごくにっこり微笑む腹黒ドライモンスター。
「な・ん・で・もって言ったでしょ?」