第11章 彼女に福寿草を捧ぐ....
「十四松、おう.... じゅうしまーつ.... 」
カラ松兄さんが僕の名前を呼ぶ。
「十四松、ブラザーそれはどういうつもりなんだ?」
この頃からすでにイタかったカラ松兄さん
「何って何が?」
頭を横にふるふると振りながら、ははっと乾いた笑いで話しかけられる。
「なんで、ブラザーがメイドのコスチュームを着ているんだ?」
口をパカッと開けたあとに、僕は左手をピシッとあげる。
「はい!十四松です!」
「いやいや、そうじゃなくて」
「はい!十四松です!!」
「だからそうでなくて、俺がききたいのはどうしてyouがメイドのコスチュームを着ているかということで.... 」
僕は口を開けたまま答える。
「はい!メイドです!」
「だからそーじゃなくて!」
頭を抱えるカラ松兄さんを置いておいて、床をきゅっきゅっと磨く。
「じゅ、十四松.... 俺の部屋の掃除はリヴァイアサンがやってくれるぞ?」
「はい!メイドです!」
秒速で手を動かしながら、僕は床をきゅっきゅっと磨く。
「ブラザー!何があったんだ!悩みがあるなら俺が聞くから!さぁ!このカラ松の胸に飛び込んでくるんだ!」
そんなことよりも床をきゅっきゅっと磨く。
考えるのは彼女のこと。
僕が絶対助けてあげる。
「十四松!無視はやめてー!!!」