第11章 彼女に福寿草を捧ぐ....
僕は今、鈴音ちゃんに頭を撫でられてる。
優しい目をしてる鈴音ちゃんの手が、心地いい。
「十四松くんの髪の毛は綺麗だね」
そんなことを言いながら、僕の髪を弄ぶ鈴音ちゃん。
「僕のより、鈴音ちゃんの髪の毛のほーがずーーーっと綺麗だよ!!」
さらさらの鈴音ちゃんの黒髪
艶々と光りながら、気持ち良さそうに風に靡いている。
「褒めてくれてありがとう!」
にっこりと笑われると、なんだか僕も嬉しくなってにっこりと微笑み返す。
そうだ
「僕もお返しに鈴音ちゃんになでなでする!」
そういって鈴音ちゃんの小さな頭を撫でる。
僕とは髪の質が全然違う。
さらさらで、一本一本が細くて手触りが心地いい。
「ありがとう十四松くん」
お互いに頭を撫であいっこしながら、ふふっと笑いあう。
「そう言えば、美味しかった?ミルフィーユ」
ちょっと不安そうにそういう鈴音ちゃんに僕はパカッと大きく口をあける。
「すんげえええぇ!うまかったぁぁぁ!」
ばっと両手をあげると、袖に染みた水が勢いよく鈴音ちゃんにかかった。
「冷てええええぇぇぇぇ!!!」
あっははー!
すっげー声響くー!