第11章 彼女に福寿草を捧ぐ....
「もう、どうして湖に飛び込んだりしたの?」
よいしょっと十四松くんの手をとって、岸にあげる。
「えーー?だって今日のスイーツは鈴音ちゃんが作ってくれたんでしょー?だから嬉しくて!」
にぱあっと開かれる大きな口。
ぐはっ....
天使か、天使なのか十四松くん
ダメだ、この可愛さは流石にキャラ崩壊を起こす。
くどいようだが、私はとかく純粋なものに弱いのだ。
「だから僕!スイーツを守るの頑張りマッスルマッスル!」
やめてくれ、ダメだ。
可愛い、可愛い過ぎる!
「ご、ごめん十四松くんちょっと、ちょっとだけ頭撫でて構わないかな?」
さらにくどく言うが、私はとかく純粋なものに弱いのだ。
「いいよー?」
不思議そうな顔をして、首をかしげながら私を見つめてくる。
まるでそう、愛くるしい何もわかんない子犬みたいな感じだ。
よくよく、考えてみれば黄色いパーカーの袖なんか萌え袖ですやん。
なんだこの生き物、なんでこんなに可愛いんだ。
てやんでぇい!ちくしょー!バーロー!
ダメだ。
そればっかだけど....
「じゃ、じゃあちょっとだけ失礼します」
濡れている十四松くんの髪の毛を、そっと触る。
濡れている為か、天使のわっかがいつもよりよく見える。
「十四松くんの髪は綺麗だね」
そういいながら、十四松くんの頭を撫でた。