第9章 メイドは冥土を統べる
「ダメっっ.... 」
とっさにチョロ松くんの手を握る。
ボッと真っ赤になる顔ときつく閉じられるへの文字の口....
「大丈夫、私は大丈夫!」
じっと目を見つめる。
『僕は異端者だから』
そう言ってたことを脳内に巡らす。
ここで力を使わせるわけにはいかない....
「.... 鈴音ちゃん」
そっと束ねた髪を撫でられる。
力なくにこりと笑われると、心臓が少し痛くなった。
ギャラリーのことなど忘れてしまうほどに、じいっとチョロ松くんの目を見つめれば、チョロ松くんの瞳に穏やかな色が灯る。
「ちょっと、こんなとこでイチャつかないでよ」
ぷうっと頬を膨らまして拗ねるのはトド松くん。
おいおい人の事を言えるのか、こいつは....
てゆうか、イチャついてるわけではない。
断じてない。
「ともかく!この件は終わり!んじゃみんな松代さんが居なくて不安だろうけど!仕事お願いいたします!」
話を本題に戻してそう言えば、メイド集団がすっと消えた。
まぁ、主人を目の前にして逆らえないよね
来てくれてよかった。
と思ったら、何故かベルゼだけがスッと私の前に現れる。
そっと耳元で言葉を紡がれた。
「ごめんなさい、ありがとうございます。鈴音様」
にこっと笑った顔がとてつもないくらい可愛くて抱き締めたくなったけど、これは心に秘めておこう....
後日
アザゼル、リヴァイアサン、ルシファーはトド松くんとイタ松と馬鹿松の私物で釣ることになる。
効果はてきめんだった....
「ああもう早く頂戴ー!?」
「「ああもう早く頂戴ー!!」」
「我々腐った雌豚どものイヤらしい熱をお冷ましください鈴音様は!?」
「「我々腐った雌豚どものイヤらしい熱をお冷ましください鈴音様ー!!」」
なんでかな?デジャビュー?