第9章 メイドは冥土を統べる
はぁっとひとつ溜め息を吐くと、気を取り直しておひたしに手を伸ばす。
ぱくっ....
「....あのさ.... 何がしたいのあんた.... 」
おひたしが箸から消えている。
むぐむぐと口を動かす馬鹿松。
なにこいつ!なんの嫌がらせしに来たの!?
ごくんっとおひたしを飲み込んだ後に、ニカッと笑う馬鹿松。
「朝食食いに来ただけです」
知らんわ!
死ね、ほんと死ね!
「おそ松坊っちゃんのは、他の坊っちゃんのと一緒に食堂に置いてありますよ」
涙をハンカチでそっと拭いながらそういう松代さん。
きっと苦労が絶えないんだろうな....
「んー、松代ー、このおひたしちょっと味濃いよ、後味噌汁ちょっとこぼれてる」
松代さんの話スルーか.....
あげく文句だと?
しかも人の朝御飯横からかっさらったやつを?
ってそりゃテーブルクロスひきなんかしたら流石に味噌汁もこぼれるわ!
ちょっとしかこぼれなかったのが奇跡だよ!
そんな事を考えている矢先、松代さんの方にちらりと目をやれば下を向いている。
なんだろーなー
ひっさびさにフラグ立ってるんじゃないこれ?
怖いんだけど....
ものすごーくめんどくさいことになりそうな予感がする。
てゆうか悪寒がする。