第2章 戸惑い
チョロ「で…皆は良いの?アイツ普通に人間持って帰ってきたけど。」
トド「…まぁ、おそ松兄さんが要らなくなったら捨てれば良いって言ってたし、ちょっとの間雑用させてみても良いんじゃない?」
一「トッティ皆に使われるのが面倒くさいだけでしょ(笑)」
十四「俺は別になんでもいーよ!」
カラ「警戒していないわけじゃないが…アイツのことだから危ないヤツだと分かったらすぐに処分するだろう。」
一「俺もどうでもいい。」
チョロ「おまえら相変わらず長男には逆らわねーな!」
それから二時間後―
一「そういえばおそ松兄さんさっきの子お風呂に入れたの?」
おそ「え?おう。」
一「…長くない?」
おそ「ゆっくり浸かってるんじゃねーの?」
十四「二時間以上経ってるね!」
カラ「…。トド松、監視カメラのモニター見てくれないか?」
トド「え?別に良いけど…。」
おそ「オンナの風呂は長いもんだって~。」
トド「ねぇ、この子迷子になってんだけど…。」
おそ「ブフッ!!!」
カラ「やっぱりな…。」
おそ「迷子!?マジで!?」
チョロ「笑ってないでさっさと行けクソ長男!!」
―
『え…。』
ここどこ…?
手早くシャワーだけ浴びて、さっきの部屋に戻るつもりで歩いているのに一向に着く気配が無い。
薄暗くて誰もいない…。
異常な静けさが余計に不安の気持ちを煽る。
おまけに何故か脱いだはずの服が無くなっていて、現在身にまとっているものはバスタオル1枚のみ。
このアジトはあの6人以外に誰もいないのかな…?
向こうの方を見ても薄暗い廊下がずっと続いている。
…やっぱり来た道を戻ろう。
と、後ろを振り返ったがどの方向を見ても同じような景色が広がっていた。
『ハァ…迷った…。』
おそ「わッ!!!!!」
『ヒャアアアァッ!?』
突然耳を襲った大声に驚き、思わず腰を抜かしてしまう。
おそ「アッハハハ!!超イイ反応するね!」
『…あ、』
おそ「も~、まさか迷子になるなんて思わなかったよ。」
『す、すみません…』
おそ「そんな格好じゃ風邪引くからこれ羽織ってなよ。」
と言い、持っていた毛布で私の身体を包んだ。
あんなに歩き回ったはずのに、後をついて歩いているとすぐにさっきの部屋にたどり着いてしまった。