第7章 7.過去
家に帰る途中の公園の前で、
どこかで一度聞いた覚えのある……
特徴的な声が聞こえてた。
「俺!ニノの友達の!あーいーば!」
『二宮くんの……あ!この前の!』
「そうそうそう!」
あのときは驚いたなぁ。
二宮くんの友達にしては彼との温度差がある
『どうしたの、こんなところで?』
「いや、ニノを驚かそうとしたの!
でーも!あいつ全然帰ってこなくて!
なんか、携帯も電源切ってんのかなぁ」
二宮くんの居場所……ん?あたし……
そう思ったときにはコートのポケットを
ガサガサと探っていた。
『あ…バーだ…』
「バー?」