第1章 1.捨て犬
コトンッ
彼を部屋の中に入れて、
テーブルにホットミルクを置いた。
「俺、犬扱いですか?」
『だって犬っぽいから』
「よく言われますけどね?」
やっぱり言われるんだ。
なんて思いながらも次の言葉に悩んでた
『あ、名前は?』
「ん、二宮和也です。お姉さんは?」
『二宮…くん…
あ、私は』
「さんね?よろしく」
イケメンって…若者って…
なんかズルい…そうやって簡単に人をドキドキさせる力が備わってる。
『二宮くんは…学生?』
「ん?そうですよ?」
『へ、へぇ~・・』
自分で聞いたくせに落ち込んだ。
だって、でも…そっか。だよね。
「さんは?」
『え、私?
年齢は28歳で、
インテリアコーディネーターしてるの』
「あ~どうりで部屋センスあるわ」
『そう?』
なんか、そういう誉めてくれるのが
嬉しくて居心地がよくなった。