第6章 6.素直な気持ちで
カラーン♪
「ん、いらっしゃい」
「うん、どうも」
その透き通った声、
どこかで聞き覚えがあって、
ある時に恋に落ちた声
『翔…くん』
「え、?」
整った顔立ちは変わらない。
高校のときから真っ白な肌に、
真っ赤な唇
いつも周りからキャーキャー言われて、
私の初恋の人
『その…久し…ぶり』
「お、おう……隣、いい?」
『う、うん…』
その返事に翔くんはあたしの隣に座った
「なーんか運命だね」
その凍りついた間に暖かい空気を持った
大野先輩が話しかけてきた。
「ちゃんも最近忙しくて、
翔ちゃんもでしょ?
なんだか運命の糸で引き寄せられた的な?」