第6章 6.素直な気持ちで
「いや、違うって!
あれは智くんが試合に来るから」
「んぁ?なんだと?」
「ジンクスだけど、
智くんが応援に来た試合は負けるっていう」
『へぇ…そんなのあったんだ~』
なんて高校時代の話を久しぶりにした。
いつも大野先輩と喋っても、
高校時代のことなんてあんまり話さない。
「翔ちゃんもみんなも、ひでぇ…」
「ごーめんって…ていうかは
この近くなの?家とか…」
『え、家?あ、うん』
急にそんな質問するから…驚いた。
「そう。二宮くんがいるんだって」
「に、にの…みやくん?」
『え?あ、そ、そう。二宮くん』
「隣にいる若い大学生ボーイだってよ
翔ちゃん、負けてられねぇのな?」
「はっ!!?ま、負けるとか…///」
なんか翔くんは顔真っ赤だし、
大野先輩は楽しそうで、
本当に高校時代に戻ったみたいだった。