第3章 3.寂しがり
久々にまな板の音が部屋に響いた。
あたしは粉をせっせと混ぜていて、、
「さんは、彼氏とかいんの?」
『……いませんけど…』
やっぱり年下ってこういうところ、ある
なんか、デリカシーないっていうか?
まぁ、いないのが悪いんだけど…さ?
「へぇ…意外ですね」
『え?』
なんか不覚にも嬉しくなってしまった。
だって意外って、いそうに見えるってこと
そういうことですよね?
『に、二宮くんは…いるの?』
「いませんけど?」
え、これこそ…意外
ていうか意外すぎる
なんか可愛らしい女の子が隣にいそう。
「お姉さんの想像してる子は、たーぶん俺の一番苦手なタイプですよ?」
そう言って、ニコッと私に微笑んだ。
なに、その笑みは…ねぇ…よんだのですか
私のこ、心というやらを…
「はい、切れた…あ~疲れた、死ぬ
…ってダマだらけやないかい…」
苦笑いでボールの中身を見る二宮くん
『もう一仕事…お願いします』