第22章 22.彼女の想い-二宮side-
「んで、どうしたの!?
ま~分かってるけど言えよ!ヒャハハ」
こいつ人の不幸を楽しんでる。
この笑いももう悪者にしか聞こえない。
「会いたいんだろ?
会いたくて死にそうなんだろ」
潤くんの言葉に素直に頷いた。
これが本当の気持ちだ……でも……
「でも悲しい顔は見たくねぇもんな」
潤くんはやっぱりお見通しだ。
もう探偵になっちまえばいいのに……
「でもカズ…そんなの二の次だろ」
「え?」
「ちゃん…パリ行き早まった」
パリ行きが早まった……?
自分が余裕を感じてたことに今気づいた。
まだ時間があるって思ってたから。
「いつ……?」
弱々しく、そう聞くと潤くんは口を開いた
「明日」