第20章 20.名探偵-大野side-
「バレバレですよ
ていうかカズも気づいてる、たぶん」
「そっか……だろうね
二宮くんって俺に似てるもん」
食べ終えて椅子に深く腰をかける。
「なんて思ってたんだけど、違った」
「どこが?」
「んなの、諦めないとこ?
自分から引くところは似てんの
でもオイラはさ諦めてるから」
その答えに"ふーん"なんて言いながら
またコップを拭きだす松本くん
そう。二宮くんは本当に良い男だった
「ちゃんてね?
男見る目あんだろうねぇ……ふふ」
なんて少し涙声になったことは秘密
まぁ名探偵にはバレるんだろうけど。