第20章 20.名探偵-大野side-
帰り道の夕焼けを見て思い出した。
高校時代、はじめてちゃんに屋上で会った日のこと……
泣いてるちゃんにオイラは
"ん、どうしたぁ?"
って何気なく声をかけて、
"っ……苦しい……"って言うちゃん
"救急車、呼んだげよっか…ふふ"
っていうと少し笑ったちゃんがいて、その瞬間胸が一気に熱くなったのを思い出す。
きっと、あの時から好きで
あの時から諦めてた。
彼女には笑っていてほしかったから、
だから、この事は一生言わない。
いつまでも良い思い出のままでいい
「好きだったよ……本当に…」