第19章 19.変わらない-二宮side-
「へぇ…喫茶店やってるんですね」
「あぁ、ええ…まぁ」
潤くんと大野さんのこの空気……
なんか不思議な……感じがして溜まらん
「んで……大野さん、俺に用事でしょ?」
「あ、そうそう……ふふ…忘れてた
っつーかイケメンだねぇ…潤くんだっけ」
チラッとケーキを作ってる潤くんを見て
大野さんがそう言う。
まぁ、この顔でかなりの女落としてますから
「あ、んでね……
二宮くんさ、ちゃんのこと」
「え……あ、はい…」
「どうするの?」
「どうするって……待ちますよ」
「…そっか……だと思った…ふふ」
なんだろう。
そんなのお見通しって感じで悔しい
「オイラはもう待たない」
「え?どういう……」
待たない。って大野さんが?ん?
「たぶん待っても来ないよ。
誰のところにも…あの子はどこにも、
二宮くんのところにも…
翔くんのところにも…オイラのとこにも?」
全く意味が分からない俺はバカなのか?
どこにも?翔くんのところにも?は…?
「5月25日、12時発、パリ行き
ちゃんが乗る飛行機」