【銀魂】第一印象ってのはあてにならないから気を付けろ。
第2章 旧友
しかし、木刀の切っ先に客はいない。
どこに行った!?
消えたぞ…。
周りを見渡し、焦りが滲む。
神楽や新八も同じ様子だった。
ありえない光景にうろたえていると、
後ろから…。
『白夜叉も落ちたもんだね…。』
手がぬっと出てきたのだ。
銀時の唇をつつーっとなぞる。
そしてその手は、首を掴んだ。
ーー『黒夜叉をなめてもらっちゃあ
困るな!』
その声は若々しく、客のものではない。
そんなことは分かっているのだけど…。
やはり、その言葉は客が放った言葉だった。
「…黒夜叉、中村みお
参上~!ってね。」
「…おまえ、会ったことあるか?」
「んあー、ひでえなあ!
攘夷の旧友じゃん!ね、坂田くーん。」
ただならぬ雰囲気に冷や汗が止まらない。
攘夷の旧友だ?
みおなんてやつ聞いたこともねえ。
なんかの間違いじゃねえのか?
そんなことをぐるぐると思いながら、
震えていた。