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〜Petite Story〜

第27章 -偶然か必然か-(黒尾鉄朗)


今日もいつものカフェでいつものドリンク。
空いていたので、いつもの席へ…。


いつもの席は偶然空いていたけど、今日はいつもより混んでいる気がした。


それでも、気持ちを切り替え、仕事の資料を取り出し、一口ラテを飲んで、集中する。









……



………





ガッ…



カタン。








…っ⁈



自分の目の前の椅子が引かれ、誰かが座る気配…



思わず顔をあげる。




…っ⁈⁈



「おねーさん、ココ、相席させてもらってもいーっすか?」

「…っ⁈」

突然の出来事に、今日はわたしがポカンとしてしまう。

「くくっ(笑)その顔はオレのコト覚えててくれたってコトかな?」

わたしはポカンとしたまま、わたしの目の前の席でテーブルに片肘をつき、ジッとわたしの顔を覗き込んでいる彼のことばに黙ってコクンと頷いた。




わたしの目の前に座っている人は、わたしがコーヒーをこぼしてしまったあの男性だった。






「また会ったな。今日はご馳走してくれる?」






ドクン。






彼のことばに胸がドクンと動いたのは…
彼にバレていない…よね…。




---End---



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