第6章 Alibi
「翔…?」
俺の肩口に乗せた顔を少しだけ上げて、微かに空いた唇の隙間から赤い舌を覗かせる。
キスを強請る智君に吸い寄せられるように唇を重ねると、貪るようにキスを交わしながら、熱く滾った自身を智君の蕾に宛がう。
一瞬智君の身体がビクンと硬直するのを感じけど、それには構わず、俺はグッと腰を推し進める。
「ひっ…うっ、あぁ…っ…」
不意に唇が離れ、智君が小さく悲鳴を上げる。
下からの突き上げに、智君自身の重みも加わって、一気に根元まで包まれる。
「ごめん、俺もう限界だわ…」
全てを溶かしてしまいそうな熱に覆われた俺自身が、ドクドクと脈打っているのが分かる。
「…いいよ、こいよ…」
「しっかり捕まっててね?」
智君の腕が俺の首元にギュッとしがみ付く。
持ち上げた足を更に上にあげ、一旦熱い壁に包まれた自身をギリギリまで引き抜く。
そして一気に下から突き上げた。
「あっ、あっ…、くっ、はぁ…ん…」
圧迫感と強い突き上げに、苦しげな声を上げる智君の首筋が仰け反る。
そこに智君が俺の物である証明を残す。
「あぁ…翔…嬉し…」
俺の肩口が智君の流した熱い物で濡れる。
「もっと…もっと突いて…、翔無しじゃいられなくなるくらい…」
その言葉に応えるように、俺は何度も何度も智君を穿つ。