第40章 Everyday…
俺の下で、自ら腰を揺らし、俺の与える刺激に喘ぐ智君…
器用な手先とは裏腹に、不器用過ぎる程感情表現が不器用で…、それでも一生懸命に俺に気持ちを伝えようとしてくれるのが、繋いだ指の先から…、重なった唇から感じとれる。
俺を…俺だけを一心に愛してくれてるんだ、って…
だから俺は言葉で、身体で智君の気持ちに応える。
君が好きだ、って…
「愛してる…」って…
そして、こんな不器用な愛し方しか出来なくてごめん、って…
ちっぽけな懐しか持ち合わせていない、女々しい男の俺だから、きっとこれからもこんな風に君を困らせてしまうかもしれない。
でも君は言ってくれた…
俺だけじゃない、自分も同じなんだと…
人間なんだから、当たり前の感情なんだと…
確かにそう…、感情という、時に厄介な機能を持つ人間ならば、当然のことなのかもしれない。
その機能の複雑さ故に、傷付けあうことだってあるだろう。
でもその度に、お互いの愛を確かめ合いなが、乗り越えて行けば良いんだよね?
そしたら、今よりももっと強い絆が、俺達の間には生まれる筈だから…
「愛してるぜ、翔…」
「俺も愛してるよ、智君…」
数多の苦難を乗り越えて来た俺達なら…、誰も決して断ち切ることの出来ない、深い絆で結ばれた俺達だから信じられる…きっと大丈夫だと…
end…