第6章 Alibi
肌の感触を確かめるようにキスを落としていく。
その度に智君の身体がピクンと反応するのが嬉しくて…
「相変わらず敏感だね、智は…」
「…ばか…」
羞恥に染まる顔を見ていたくて…
全てが愛しくて堪らない。
「なぁ、頼むから…、ガス、止めて…」
鍋が気になって集中できない智君の手が、コンロのスイッチに向かって伸びる。
「わかったよ? 止めるから、集中して?」
片手で胸の先を弄りながら、もう一方でコンロのスイッチを押した。
俺としてもせっかくの晩飯が台無しになるのは忍びないからね。
「これでいい?」
視線だけを上げて智君を見る。
「…あぁ…」
智君の潤んだ瞳が俺を見下ろした。
この瞳が俺の加虐心に火を点ける。
胸の先を啄みながら、性急にジーンズのベルトを引き抜いた。
チャックを下し前を開くと、その奥の塊を取り出す。
「…気ぃ、早過ぎ…だって…」
そんなこと言ってるけど、本心じゃないよね?
その証拠に、外気に晒された君の中心は、早く触れて欲しくて涙を零してるよ?
俺は唇を徐々に下に降ろしながら、智君の中心を口に含んだ。
「ん、はっ…ぁ…」
全体を舐め取るように舌を絡めてやると、智君の身体がビクビクと震え出す。