第5章 Rule
俺の手の中で松本の中心がその質量を増していく。
それは俺の口の中の二宮自身も同じで、俺の口の端から溢れた唾液が顎を伝った。
「…ウッ、ヤベ…」
腰の動きを止めた二宮がブルッと身震いをする。
その瞬間俺の口の中で脈打つ二宮自身から吐き出される欲。
「ングッ…ウッ…」
口の中から塊がズルリと抜け出すと、二宮の手が俺の口を塞ぐ。
「一滴も残さず、ちゃんと飲み込んでくださいね?」
涙に濡れた瞳を白黒させる俺に、二宮がククッと鼻を鳴らす。
そして俺の喉を二宮の欲が通過したのをを確認して、二宮が俺の上から離れ、再び背後に回った。
背中を起こされ、後ろから回した腕で俺の膝を抱え込む。
松本の口がニヤリと歪んだ。
「いい眺めじゃねぇか…。なぁ、マサキ?」
松本が啜り泣きを始めたマサキを振り返った。
両腕でしっかりと抱え込んだマサキの膝に松本の手がかかる。
「や、やめて下さい…」
マサキが更にギュッと膝を抱え込む。
「お前勃ってんだろ?」
「ち、違う…!」
「素直になれや? 本当はヤリてぇんだろ?」
フルフルと首を振るマサキに見せつけるように、松本の手が俺の後ろを撫でた。