第24章 Confession
裸になることに、今更抵抗なんてない。
俺は用意された台に両手を着いて身体を支えた。
指示されるまま口を大きく開き、口内の隅々までライトで照らされる。
それは鼻や耳の穴も同様だ。
「問題なし」
検査係が手にしたクリップボードに、一々記入をしていき、その手は徐々に下へと降りて行く。
脇の間に手を差し込まれると、擽ったさに身体が捩れそうになるが、それすらもここでは許されない。
足の裏から髪の毛の間まで隈なく調べられ、いよいよその手が俺の中心へと伸びた。
ゴム製の手袋を嵌めた手に中心を持ち上げられ、裏側、そして玉に至るまで細かく検査される。
正に”屈辱的”そんな言葉がピッタリと当てはまるような検査だ。
でもそれ以上に屈辱的なのが…
「そこに四つん這いになれ」
その言葉には、流石の俺も動揺を隠せず、ノロノロと用意されたシートに両膝を着くと、一言も発しないまま壁際に立ったまま見守る井ノ原に視線を向けた。
その目が”耐えろ”そう言っているみたいで…
俺はシートの上に両肘を着くと、両手で顔を覆った。
情けないな…
井ノ原に救いを求めるなんてな…
「開け」
まるで氷のような声に、自由にならない右足を震わせながら、俺は両手を後ろに回した。