第3章 Nightmare
「声、出してぇか?」
嘲るような声が耳元で囁く。
「いいんだぜ、声出しても。独房の奴らは全員雑居に移動済みだから、恥ずかしがる必要はないんだぜ?」
誰がお前なんかに…
「…ざけんな…」
漸く絞り出した言葉に、男の激昂が俺の頬を掠める。
閉ざされた視界に、無数の星が散った。
「そんな口、二度と聞けねぇようにしてやるよ」
両手の拘束を解き、下着を乱暴に降ろされると、硬く閉じた膝を無理矢理開かれた。
「へへ…、今日はなぁ、お前にいいモン持ってきてやったんだぜ? コレが何か分かるか?」
熱く火照った頬に触れたゴムのような感触。
それがカチッという音と同時に、俺の頬の上で鈍い音を立てながらうねり出す。
「やめ…ろ、やめてくれ…」
瞬時にそれが何かを察知した俺は、それから逃れるように顔を背けた。
が、顎を掴まれ無理矢理口を開かされると、ソイツがうねりながら俺の口の中に押し込まれた。
「うっ…ん、ぐっ…」
喉奥を突かれ思わず嘔吐く俺には構わず、男の手が俺の後ろへと回る。
硬いままの蕾の周りを指でグルグルと撫でられると、全身が粟立つような感覚に襲われる。
「うぅぅっ…んん…」
込み上げてくる吐き気に溢れた涙は、男の汗が染み込んだタオルに全て吸い取られていった。