第14章 Dilemma
思いもよらない坂本の言葉に、顔を振り向かせた瞬間、俺の身体に甘い刺激を伴った痛みが走った。
「ひっ…! うっ…あぁっ…!」
慣らすことなく埋め込まれた塊が与える痛みに、俺の手が鉄格子を掴む。
「相変わらず具合がいいね、お前のケツは…」
身体を少しだけ持ち上げられ、引き下ろされると、深まる繋がりに俺は首を仰け反らせた。
「あぁぁっっっ…!」
何度も何度も突き上げられ、その度に宙に浮いた両足が力なく揺れた。
「も…やめてくれ…頼むから…」
鉄格子の向こうで、松本がガクリと膝を折った。
松本が泣いている…
俺のために、声を殺して、泣いている…
やっぱお前、思ったほど悪い奴じゃないんじゃん…
「あぁ…堪んねぇ…。お前の中、俺のチンポ銜え込んで離さねぇよ…」
結合部はそのままに、抱えられた足が地面に降ろされ、脱力に崩れ落ちそうな腰を掴まれる。
俺の中に埋め込まれた坂本がグンと大きさを増す。
あと少しで解放される…
俺は漠然とそう思った。
腰を突き出した格好にされ、坂本が少しだけ腰を引く。
「へへ…おい松本…、よぉく見とけよ? コイツがどれだけ淫乱なのか、お前にも思い知らせてやるよ」
引き抜かれた坂本の塊が、更に強さを増して俺の中に捻じ込まれた。
「やめろぉっっ……!」
松本の悲痛ともいえる叫びが聞こえた瞬間、俺は真っ白に弾けた視界と共に、僅かに残っていた意識を手放した。