第13章 Invariable
岡田の様子がおかしい…
そう思ったのは何もラーメン屋での一件だけじゃない。
思い返してみれば、朝から岡田の様子はおかしかったんだ。
確かな根拠なんてない。
ただ、一人にしておけない…
そう思った。
俺はラーメン屋を出ると同時に、岡田を自分のマンションへと誘った。
岡田は申し訳ないから、と言って断ってきたが、一緒に酒でも、と言ったら渋々ではあったが、俺の申し出を受け入れてくれた。
マンションまで向かう途中、コンビニに立ち寄り、ビールと摘まみをしこたま買い込み、それを手に俺達はマンションへと向かった。
「散らかってるけど、気にするなよ?」
「構わないよ。男の部屋なんてのは、大概散らかってるもんだ」
確かにな…
でも、俺の部屋はお前の想像の、遥か上を行くと思うが…
「どうぞ、入って?」
マンションの鍵を開け、ドアを開けた。
「ハハハ、こりゃ酷いな…」
案の定、岡田が苦笑する。
そりゃそうだ…
玄関で靴を脱ぐ場所すらないんだから。
俺は散乱する靴を足で片隅に除け、岡田の靴が置けるスペースを作った。
「適当に座ってて?」
リビングに岡田を通すと、俺はキッチンに入り、ビールを二本だけ残し、残りをを冷蔵庫に仕舞った。