第9章 Deja vu
「ん、はぁ…あっ…ん…」
薄暗い倉庫の片隅に引き摺り込まれると、抵抗する間もなく塞がれる唇。
ねっとりと舌を絡めながら、松本の手が俺の作業服のボタンを一つずつ外してゆく。
唇の端から溢れる唾液が、顎を伝い、やがて胸の先を濡らすと、松本の唇が俺の唇から離れ、その痕跡を辿るように舌を這わせる。
「バレたらヤバいんじゃねぇの…か…?」
「うるせぇ…。バレたらそん時ゃお前をくれてやるだけだ…」
口止め料、ってことか…
「ふふ…、俺にそんな価値ねぇよ…」
自嘲気味に笑う俺を、松本の熱の籠らない冷えた視線が見上げる。
「黙れや…。お前は黙って足開いてりゃいいんだよ、この淫売が…」
「…ちがっ…!」
身体を反転させられ、胸が冷たいコンクリートの壁に押し付けられる。
「何が違うって? 分かんねぇなら、身体に聞いてみろや…」
ズボンと下着が一気にずり下され、外気に晒された俺の双丘を松本の手が乱暴に割り開く。
そしてなんの潤いも与えられないまま突き立てられる松本の塊。
「ひっ…! あっ、くぅ…っ…!」
激しい痛みが全身を突き抜け、内腿に熱い物が流れるのを感じた。
「…抜け…よ…、なぁ…抜いて…くれ…って…」
懇願する俺を嘲笑うかのように、松本が腰を振り始めた。