第30章 夏、避暑にて。
唇に押し当てられた熱い熱。そのまま唇を開けば口内にゆっくりと押し入っていく。
熱くて硬くて、苦しい。
それでも口内で舌を這わせれば、ぴく、と跳ねる陰茎。ちゅっと吸って先端を舐めると、リエーフはゆっくりと口内に埋めていく。
奥を目指すソレを受け入れていけば、ぶつかる喉奥。嗚咽混じりにきゅっと喉を締めれば、リエーフは小さく喘いだ。
甘やかな声にそれだけできゅんとする。
口内を擦りあげ、雁首が喉にかかる。苦しいけれど、それでぴくりと反応を見せるリエーフが好きで何度も奥まで導いてしまう。
「っ、ぁ、美優さん…」
ちゅうう、と吸い上げれば抜けていく陰茎。唾液と先走りがまとわりつき、非常灯でぬらりと光る。
綺麗、だと思った。
Tシャツを脱ぎ捨てる姿も、避妊具を手繰り寄せる指先も、封を切るために避妊具を咥えた唇も、透明な膜がくるくると下ろされていく男性の象徴も。
綺麗で、目が離せない。
薄ぼんやりとした光で縁取られたリエーフが再び私に向かい合えば、結ばれた腰紐を指にかけて私の腕を釣り上げる。体を引かれ仰け反る腰に添えられた手のひらが熱くて声を漏らすと、すり、と頬が擦り寄った。
「期待、してる?」
先ほど同じことを問われた時は恥ずかしくて可愛くない答えをしてしまった。でも今は羞恥なんて構っていられない。擦り寄る頬に擦り寄り返しながらちゅ、ちゅ、と口付ける。
『してるっ……からぁ。はやくぅ。』
甘えるように強請れば、濡れた秘部に押し当てられる硬く熱いもの。欲しくて思わず腰が動けばリエーフが耳元で囁いた。