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ねこわん‼︎【HQ】

第30章 夏、避暑にて。



明るく照らされていた橙が闇に溶けていく。
いつのまにかついた非常灯にリエーフの顔がぼんやり照らされる。

すき

ゆっくりと襟元を乱す大きな手のひらが
宵闇に沈んでいく中で輝くエバー・グリーンの瞳が
私の名前を呼び、何年も愛を囁く形の良い薄い唇が

襟元を乱す手は激しさはなく、逆に壊れものを扱うように優しげ。
たどり着いた下着に嬉しそうに笑みを溢したリエーフが背中に手を差し入れる。背中を浮かせれば下着のホックを外されて軽く締め付けられていた胸元が緩んだ。

「これ、新しいやつっすか。可愛い。」

指摘され頷けば、カップの下から指が入る。形を確かめるようになぞられた輪郭にふる、と体を震わせれば、催促に見えてしまったようで片方の袖を抜かれる。反対側も抜かれれば、そのまま下着を取り払われた。
重力に逆らうようにサイドから持ち上げられた胸はやわやわと揉まれて先端を摘まれる。小さく息を漏らせば突起は唇で挟まれ扱かれ、反対側は指の腹で少しだけ強く摘まれる。
小さく身悶えながらさらさらの髪の毛に指を絡めると、熱を持ち細められた瞳が私の方を向いた。

かわいい
いっぱい抱きたい

視線がぶつかれば伝わるリエーフの気持ち。
それに身悶えるように唇を引き結ぶとそれに気づいたリエーフは私の唇を奪っていく。
ちゅっと触れて差し込まれた舌は、唇を割ってゆっくり口内へと侵入してくる。抵抗せずに舌を絡めれば、唾液の絡んだ粘膜が触れ、擦り合わさる。

『っ……りえ、ふ…』

名前を呼べば再開される手の動き。柔らかく揉まれ再び突起を刺激する。丁寧な動きに高まってはいるがもどかしさが強い。

『ふぁ、りえーふ』

胸を軟く揉みしだく手に自分の手を添え薄く目を開く。私の視線に気づいたようで視線が交われば、少しだけ上擦った声でその先を願う。

『…やさしく、しなくていい、から…』

困ったように下がる眉毛の中心に唇が触れる。…と、しゅるりと解かれた腰紐が手首に結びつけられ、腕の身動きが取れなくなる。

「美優さんが誘ってくれたし、俺も張り切っちゃいますね。」

頭上に縫い止められる腕。そのまま顎を掬い取られれ柔らかな口付けをしたリエーフは瞳を細め口元を笑みに変えていた。

…誘い方を間違ったかも。そう思った頃には浴衣の合わせ目をさらに開かれたあとだった。

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