第29章 黒猫と三毛猫、夏の戯れ 2023
ご近所の迷惑にならない程度に、撃ち合いはしゃいだ2人。
水鉄砲の中身がなくなるまで遊び尽くした後は、体を冷やすためにプールに浮かんでいる。…嘘です。浮かぶほどのサイズがないので、てつろーさんがプールに足を開きながら座り、私が足の間に座っている。
いつの間にか冷やされていたコーヒーとアイスティーのペットボトルで体の中から冷やしていればお腹に手が回る。動揺で肩を跳ねさせればそれに気づいたてつろーさんは肩にとん、と顎を乗せた。
「…莉奈チャン、成長したよネ。」
お腹に伸びた手は私の腕をたどり、飲みかけのアイスティーを奪う。きっちり蓋を閉められ氷の入るバケツにダイブするのを目で追っていれば、水着からはみ出た胸の輪郭を男らしい硬い指先がつう、と撫でる。
「こことか…?」
「んっ…」
ふいに触られ思わず漏れた息はてつろーさんの耳にしっかりと届いていたようだ。サイドから伸びた指が水着の上から胸を揉む。強弱を加えるようにしながら揉む指先に、漏れそうな声を押さえるために掌で唇を覆う。それを合図に指の動きは大胆になり、ついには水着の隙間から指が侵入して来た。
「てつろ、さんっ…」
声を顰めて抵抗するが意味を成さず、大胆に指が動き胸の突起をくすぐる。首筋に柔らかなものがら当たると、衣擦れの音と共に胸を支える布が外れていく。ゆるりと顔を背後に向けると、首にかかる紐の先端を咥えてにまりと笑うてつろーさん。
目を細めて笑うこの表情が何年経ってもすき。
すごく、すき。