第28章 いつまでも輝く君でいて〜if〜
旬のモデルさんがステージを歩いていく。
体の線が細くて綺麗な子が、ランウェイを歩き、ポーズを取り戻っていくのをたくさん見た。
照明が変わり、ここからはゲストだと言われれば、胸が高鳴る。
背景のモニターには女性と男性2人のシルエット。
2人の名前が刻まれれば、会場は黄色い声援で湧いた。
リエーフとアリサさんだ。
先にアリサさんが歩き、少し後をリエーフが追う。
2人お揃いのような、細身のパンツとジャケット。アリサさんはレースアップのチューブトップを着ているが、リエーフはジャケットのみ。
ランウェイの端まで辿り着き2人で背中合わせにポーズを取れば、ステージ上のリエーフと目が合う。アリサさんに耳打ちをしたリエーフは手を銃の形にし、私に向かって打つ真似をした。
途端に騒がしくなる周辺。
違う。私よ。
私だけに向けられたその視線と指先に優越感を覚えながら、私ははけていくリエーフを目で追いかけた。