第24章 酔っ払いにはご用心。
side美優
AM4:30
朝ごはんの準備のために起床したけれどどうしても心配だからと部屋のスペアキーを持ちクロたちがいる部屋に向かう。
1回、2回とノックをしても返事がない。
やっぱり…
起こしに来てよかった。
「開けるよ。」
小さく呟きスペアキーで鍵を外すと、そっと中に体を滑り込ませた。
乱れたシーツの中心に抱き合いながら眠る2人。
本当はゆっくり寝かせてあげたかったけど…
「クロ…ごめん起きて?」
いつもと違い髪の毛が降りたクロの肩を叩き声をかける。
まぶたがひくひくと動くと、柔らかな夕日に似た瞳がこちらを向いた。
「ん…なに?みゆ…?」
「お風呂、みんなが起きる前に早めに入ったほうがいいかなって…
莉奈ちゃんも一緒に。」
「ああ…」
クロはぐっと伸びをするとゆっくり体を起こす。
体にかけていた布団がするりと上半身から落ち、クロの胸板が目に入る。
ふいと顔を反らすとその動作を見たクロがくすりと笑う。
「ンなあからさまに目線逸らすなっての。スケベ。」
「っ!すっ!」
「俺のハダカなんてみたことあんだろ?海とかプールとか。」
「それとこれとは違うもんっ!早めにお風呂いってきなよ!」
お風呂先に行ってあっためてくるから、と部屋を出ようとすれば先に開くドア。
びくりと体が跳ねるけれど入ってきた人を見て肩をなでおろした。