第24章 酔っ払いにはご用心。
side美優
クロと莉奈ちゃんがリビングから出て行き改めてリビングの方を向けば、残ったメンバーが私を見る。
「なあ、美優。莉奈どうしたんだ?」
完全に紅白に釘付けだった木兎が私に問う。
事情を知らない他2人も私の方を見る。
こんな時に限ってリエーフはいつのまにか行ってしまったトイレから戻ってこないし。
心配げな木兎に負けて、ここだけの話ということにしてもらうと私はポソポソと話を始めた。
「あの、ね。
莉奈ちゃんアルコール摂取すると
服脱いじゃうの。
ついでにキス魔で…
その場にいる人にキスしちゃうから…」
まあ…もっと理由はあるけれど、これだけは言えない。
クロに口止めされてるから。
「まあ、莉奈ちゃんはクロが見てるから大丈夫。
あ!あれ始まった!!46グループ…だっけ?
あの木兎踊れるやつ!!
リエーフもやってよ!!」
かなり無理やり話をずらし、歌合戦に意識を向ける。
事情がわかっているリエーフは木兎を無理やり躍らせる。
それにホッとし時計を見れば、あと2時間もすれば年越しの時間。
まだできてない料理もあるんだからと、私はキッチンへ行こうとした。