第5章 俺だけみてて。 R18
「んまかったー!」
満足そうな顔のリエーフを見ながら私はお茶を一口口に含んだ。
リエーフはもう高校3年生。
最近は部活に進路に忙しそうだ。
たまーに差し入れを持って行ってそのまま部活を見学したりするけど、やっぱり私が制服を着ていた時とは違う。
”先輩”の顔つきをしているリエーフが新鮮で、毎回少しだけどきりとしてしまうのはナイショ。
そうそう。
身長もまだまだ伸び続け、私との身長差は50㎝になろうとしていた。
150㎝前半の身長が恨めしい…
『あ、前から言ってたけど来週の金曜日、帰り遅くなるけどどうする?』
「あれ?来週でしたっけ?家にいていいんだったら勝手に中入ってますよ?」
「じゃあ夕飯作って冷蔵庫入れておくね?」
食器洗ってくる。
そう言って椅子から立ち上がれば、リエーフも食器を持ち、後ろをついてくる。
流し台に食器を置いたリエーフは後ろから私を包み込む。
『先にお風呂入って来れば?部活で疲れてるでしょ?』
そういうとお腹に回った手にきゅっと力が入る。
「1週間ぶりだから…離れたくない…」
『…もう…あまえただね、リエーフは。』
私はリエーフの腕の中で体を反転させぎゅっと抱きついた。
『私も…会いたかった。』
そう呟けば、ふわり、持ち上がる体。
私はリエーフにお姫様抱っこをされながら何故かキッチンをでて廊下を移動している。
『え…あの、リエーフ?』
「我慢できない…食器洗うのもお風呂もあと。先に美優さんのこと堪能させて…」
リエーフ切なそうに見つめられ、私は思わずこくりとうなづいていた。
部屋まで待てないのか、リビングを開けるとソファに降ろされ、キスをする。
啄むようなキスをすると、ぽそり、リエーフが呟いた。
「美優さん、いただきます…」
『召し上がれ?リエーフ。』