第24章 酔っ払いにはご用心。
だめだな、俺。
嫉妬全開じゃねえか。
反省がてら冷蔵庫にビールを取りに行けば、キッチンでは年越し蕎麦用のかき揚げを揚げている美優。
「あ、クロ。ビール?」
俺に気づいた美優は冷蔵庫から俺の好きなビールを2本出し、一つを俺に渡す。
そしてもう一つのプルタブを開けると自らの口に流し込んだ。
「ゴチになります。」
「美優、ビール飲めんの?」
「好んで飲むわけじゃないけどね。で、莉奈ちゃんどう?」
飲んでない?と問われ、思わず出るため息。
「仲間内の飲み会くらい飲みてーってよ。」
「あらら…でも"あれ"じゃあ難しいよね。」
事情を知ってる美優は苦笑い。
まあ、あれじゃあな。
「 彼氏としては心配だよね。」
「まあ…な。」
「私が彼氏でも飲むなって言っちゃうもん。」
そうだよな…
なんて思っていればばたばたとした足音。
とともにリエーフがキッチンに駆け込んできた。
「みゆさんっ!黒尾さんもっ!ちょっと来てください!!」
「っ!リエーフどうしたの?」
「莉奈が…」
リエーフの慌てよう、そして莉奈の名前。
一発で気づいた俺は飲みかけのビールをその場においてリビングへと急いだ。