• テキストサイズ

ねこわん‼︎【HQ】

第21章 灰羽リエーフの1日 2018



23:30

3人前の土鍋にいっぱい作ったおでん。
リエーフの手にかかればすぐに具材は空っぽ。
スープだけは残しておいてと忠告していなければそれさえもなくなっていただろう。
洗い物をしている間にリエーフにお風呂を進め、帰ってきた頃を見計らって私も入浴。

明日は2人ともお休みだから…なんて、気合いを入れた下着とふわもこのルームウェアを着てリエーフの部屋に向かった。

『…リエーフ?』

リエーフの部屋をノックして呼びかけるけれど返事はない。
…あれ?
再びノックをしドアを開けると、リエーフは体を丸めるようにして布団もかけず寝息を立てていた。

そうだよね…仕事忙しいもんね。

専門学校を今年の春に卒業したリエーフは取得した資格を活かして働いている。
卒業後も学ぶことはたくさん。
そのため出勤日はお店の開店時間より何時間も早く出勤。
開店から閉店まで出たかと思ったら、練習があるからと2〜3時間近く居残ってくることもザラだ。

でも、練習の成果も少しずつ出始めているらしく、少しずつお客さんの接客を任せてもらえるようになってきた、ってリエーフが嬉しそうに話してくれた。

私の方は専門学校卒業後から働き出したレストランで未だに働いている。
今年で4年目。
私の方も、今までは決まったメニューを作ったりすることが多かったけれど、少しずつメニュー考案に関わらせてもらえるようになった。
そうそう、夏からは季節のデザートの考案を任されるようになったの。
他の料理との兼ね合い、そしてその季節にあったデザートを考えるのは難しいけれどやりがいを感じてる。

おっと、つい近状報告しちゃったけれど今は関係ないや。
再び名前を呼ぶが、帰ってきたのは寝息のみ。

『リエーフ、仕事お疲れ様。』

ばさりと床に落ちっぱなしになっていた布団をリエーフにかけてあげると、私は寝ているリエーフの頬に唇を落とした。

『ちょっと早いけど…ハッピー バースデー、リエーフ。』


22歳の誕生日、おめでとう。


/ 352ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp