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ねこわん‼︎【HQ】

第16章  2人(?)ドタバタクリスマス!後編!





「じゃあ…俺が美優もらうわ。」


そう、口に出したマサちゃん。
勝手に始められたゲームのために移動させられていた私の脳内はパニック。

じゃあなと電話を切ったマサちゃんからスマホを奪い取ると、さっき乗ってきたエレベーターへと踵を返した。


「見つけてもらう自身が無いのか?」


後ろから浴びせられた声。
その声にぴたりと足が止まった。

「彼奴が、灰羽がここにたどり着く自信が無いか?」

『だって…ヒントも何も…』

くくっ
マサちゃんは笑いを噛み殺しながら私に近づく。

「ヒント、なあ…
美優は彼奴がそんなに阿保な奴だって思うのか。」

『違…』

違う…けれど
でも、”此処”にたどり着けるかが心配で…

「信じてねえんだ。」

『違うっ!』

そう噛み付かんばかりに叫ぶとマサちゃんは口の端を上げ、笑う。

「じゃあ黙って俺についてこいよ。そのうち”お迎え”が来るからな。」

す、と差し伸べられた手。
それを見なかったふりして、私はマサちゃんの横を通り過ぎる。

『じゃあ、リエーフが辿り着くまで

暇つぶしに”デート”してあげるね?マサちゃん。』

振り返って私は嗤う。

覚悟はできた。
大丈夫。
リエーフは来る。

信じていれば、必ず来るから。

そう信じながら、私はマサちゃんと一緒に中へと入った。


そう、『最上階の水族館』に。

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