第14章 2人(?)ドタバタクリスマス!前編!
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「みーゆさーーーん‼︎‼︎‼︎」
ばたばたと騒がしい廊下。
私を呼ぶ声。
そして開けられた調理室の入り口。
すぐにでも抱きつきたいって顔のリエーフに”待て”をさせると、とりあえず入り口のに置いてある手指用アルコールを手に刷り込んでもらう。
私や音駒だけならまだしも、今回は他校のメンバーも食べる食事なので衛生管理はしっかりしなきゃ。
『リエーフ、ホームルーム終わったの?』
「はい!終わりました!美優さんの進み具合見て部活後の自主練するかしないか決めようと思って!」
そう言いリエーフは室内を覗き見る。
ちなみに室内には仕込みの終わった鳥胸肉がジップロックに入った状態でカゴの中に入っている。
また、2つの寸胴鍋には大量の玉ねぎが割り下で煮込まれている。
そのほかには焼かれた大量のマフィンに、今から焼く型に入った焼き菓子の生地たち。
「やべー!美味そー‼︎いっただきまーす!」
マフィンの方へと走り寄るリエーフ。
こら!と一喝すれば、お腹が空いたらしく見るからにしょぼーんとしてしまうリエーフ。
『お弁当は?今朝渡したじゃない。』
そう問えば、しょぼん顔で「食べたけど腹減っちゃって…」の声。
私2段のお弁当+おにぎり渡したよね。
いつも思うけどどれだけ食べるの…
『リエーフ?部活何時から?』
「えっと…13時からです。」
時計を見れば12時ちょっと過ぎ。
まあ、私のお昼ご飯ついでに作れないことはないか…
『じゃあ待ってて?何か作るから。』
そう言うと私は使っていなかった調理台に移動。
自分家用にと購入していた卵ともやし、鶏ささみを取り出すと、ささみを一口大にカットする。
それをフライパンで焼き色がつくまで焼き、その後にもやしを入れる。
玉ねぎを煮込んでいた割り下を少々拝借しフライパンに入れ、最後に溶いた卵を流し入れ火を止めた。
お昼のために持って来て炊いておいた白米を丼に盛り付けると今しがたフライパンで作った卵とじを乗せる。
そして、私が作っているのを今か今かと待ち続けていたリエーフの目の前に差し出すと、リエーフはいただきまーす!と元気よく挨拶をして目の前の簡単丼を食べ始めたのであった。