第1章 おそ松な彼氏
主人公視点
おかわりしたコーヒーは、カップの底が透けてくるまで減っている。
主(もう10分以上戻ってこない。大丈夫かな…。もしかして倒れてる?傷の手当てくらいなら、私にも出来るかな)
お「ごめんごめん、トイレ混んでてさー」
声が聞こえ振り向くと、頭をかきながら、おそ松くんが戻ってきた。
主「よかった…。具合悪くなっちゃったのかと思った。あのね、おそ松くん…」
お「ん?どしたの?」
主「…わたし、おうち行ってもいい?」
ガササササ!!!
わたしが話し終えるや否やレンガの向こうにある茂みが激しく揺れた。
主「え…今のって…」
お「あー、猫じゃない?」
?「…ニャー…」
まるで返事をするかのように、タイミング良く猫の鳴き声が聞こえてくる。
主「ほ、ほんとだ…」
お「だはははっ!俺んち来たいの?いいよー、じゃあ早くヅタヤ寄ってこうぜー!」
?「…死ね…」
主「い、今茂みから声が聞こえなかった!!??」
お「え?いや、全然。あれだ!猫が発情期なんじゃね?うるさいから早く店出よう。なっ」
大きな手でぐいっと腕を掴まれる。