第4章 ひとりぼっちヒーロー 一松
お「へぇ…俺らが主主うるさいって?」
おそ松兄さんがおれの肩に手をまわす。
一「…」
お「なぁ…何も俺たちは、お前に嫌がらせをしたいわけじゃないんだよ?」
一(さっきから嫌がらせとしか思えねーことされてるけど!?)
お「さっさと話して楽になった方が、お前のためになると思うなー?」
カ「話してくれたら、マイサーモンの事は水に流すぜ?ブラザー!」
チ「事の発端は、お前が夜中に突然つぶやいたからだからね。どんなホラーだよ!」
十「主!主!」
ト「最近外出増えたとは思ってたんだよねっ」
こうなったら…
一「…主ってのは…」
こうするしか…
一「…おれの、好きな…」
お、カ、チ、十、ト(おれの好きなっ!?)
一「…猫の…名前…」
・・・
上手くいった…か!?
お「好きな猫の名前って…お前、まさかそれ…」
一「あ、あぁ…自分で名付けた…」
おそ松兄さんが肩から腕を離し、両手で顔を覆っている。
お「一松ぅ…お前、そこまで…」
一「?」
チ「ゴメン…僕らが悪かった。もう詮索しない…」
ト「み、みんな!ダメだよ!そんな簡単に諦めないで!今引き止めないと、一松兄さん帰ってこられないところに行っちゃうよ!!」
ガシッとトド松に肩を掴まれた。なぜか涙目だ。
ト「一松兄さんっ!女の子ならダメ元でもなんでも紹介するからっ!だからヤメてっ!猫に友情だけならまだしも、恋愛まで求めないでっ!!これ以上、僕達の理解の範疇を超えるコアな猫世界に行かないでーっ!!」
カ「一松よ、恋人が欲しいのなら、まずはポエムを始めるのはどうだ?なんならオレが」
お「そうだな…!トッティの意見に賛成だ。まずは俺たち兄弟、女の子を紹介してもらおう!話はそれからだ!」
ト「いやお前に紹介するとかひとっことも言ってねーけど!?」
チ「一松…何はともあれ、トド松もこんなに言ってるし、考え直したら?僕もアイドルの追っかけやってるけど、ちゃんといい人に出会うまでの繋ぎというか、自分を高めるために追っかけてるだけだから。あ、何なら一緒ににゃーちゃんの追っかけやる?にゃーちゃんもネコ耳だし」
ト「ライジングは黙ってて!?」