第3章 チョロシコスキーと呼ばないで
主人公視点
・・・
主「チョロ松くん見て!あれカワイイ!」
チ「うん、ほんとだ…」
ゲーセンに着いて、わたしたちはUFOキャッチャー巡りをしている。
占い師さんと別れてから、チョロ松くんの元気がない。
笑ってはいるけれど、心ここに在らずな感じだ。
主「もしかして、さっきの占い気にしてるの?長男がいるって言ってたけど…何かイヤな事とか…?」
チ「別にっ…そんな事ないよ!…よし、あのぬいぐるみ取ってあげる!」
チョロ松くんは、巨大ウナギイヌのぬいぐるみを指差した。
主「えー!難しそうっ!」
チ「任せてよ!こういうのは一回で取ろうとせず、数百円かけて少しずつずらせばいいんだ。そう、計画さえきちんと練れば、造作もない事…」
・・・
20分後…
チ「や…やっと取れた…っ!!しかも2匹っ!はい、主ちゃん…!!」
粘りに粘った結果、クレーンが2匹同時にぬいぐるみをはさみ、ウナギイヌが二匹も落っこちた。黒とピンクの色違いでカワイイ。
主「チョロ松くんすごいっ!ありがとう!でも、5000円もかかっちゃったね…」
チ「アハハッ…まぁ、こんな時もあるよ。でも2匹落ちたから、逆に得した気分!」
主「じゃあこの子たち、お揃いにしよ?はい、ピンクはチョロ松くん!」
チ「いいの?しかもピンクを貰っても?」
主「うん!わたしは黒い子!…お互い会えない時の身代わり!」
主(思い切ってお揃いなんて言っちゃった…!)
探るようにチョロ松くんを見ると…
チ「あの…あ、ありがとう…!帰ったら早速部屋に飾るよ!!」
笑顔が戻ったので私も釣られて笑顔になった。