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おそ松さん〜ニート達の恋模様〜

第3章 チョロシコスキーと呼ばないで


チ「ったく…急いでるんだから、早く終わらせろ!!」


チ(バカバカしくなってきた…。適当にあしらって受け流そう…)


一「そこのお嬢さん…」


主「は、はい…」


一「お主…この男に無理やり拉致されておるな?脅されて健気について行っておるのじゃろう…?」


主「え?今日はわたしから誘って会ってますけど…」


一、十「…」


一(おいっ、拉致ってないって…)


十(ワオーン!)


主「…拉致?…ランチならさっき済ませましたけど…」


一、十「…」


一(あ、そゆこと…)


十(ワンッ!)


チ「お前らいったい何がしたいの?じゃあ主ちゃん、もう行こう」


一「ま、待たれいっ!この後、映画館に行くつもりじゃろうが、やめたほうがええぞっ!見える…じゃなくて、臭う、ワシには臭うぞっ!」


チ「臭うってなんだっ!もうそのグダグダな設定いいから!」


主「すごいっ!映画館行くの当たってる!?」


チ(主ちゃん、お願いだからこいつらの術中にはまらないでーっ!!これ占いでも何でもないからっ!絶対トド松が情報流しただけだからーっ!!!)


兄弟の悪ふざけと教えてあげればそれで済んだ話だったのかもしれない。でも、この時僕は、ただひたすら早くこいつらから解放されたかった。


早く、プリクラを撮りたかった…。



一「チョロ松とやら、悪いことは言わん。今日はもう、帰りなされ」


チ「イヤだよ!た、楽しみにしてたのに!さあ、行こう主ちゃん!」


主「う、うん…」



僕は一松の声を無視して歩き出した。



一「そうまでして映画を観たいか…。じゃあ教えてしんぜよう…」



一松の声が不気味な低音になり、おどろおどろしく語りかけてくる。



一「映画館にはのう…」



チ「っ!!」



禍々しいオーラを感じ後ろを振り向く。



一「…長男がおるぞ…」



それを聞いて…



僕は…



その場に崩れ落ちた…。
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