第3章 チョロシコスキーと呼ばないで
主(今…兄さんって…)
メニューから声の方へ視線を向けると、そこにはチョロ松くんにそっくりな顔がもう1つ。
チ「トド松っ!お、お前っ、何でここにいるの!?」
チョロ松くんが、よほど驚いたのかイスから立ち上がった。
ト「それはこっちのセリフだよ。ボクは、女友達と買い物してここでランチ。チョロ松兄さんは…」
そういうと、ちらっとわたしを見て…
ト「ふーん、女の子とデート…。あのライジング思考スキー兄さんが…ねぇ…」
意味深な含み笑いを浮かべている…。
チ「だから…その呼び方やめろっ…!!」
主(そういえば…六つ子の三男って言ってたっけ…)
主「チョロ松くん、もしかして弟さん?」
チ「そ、そうなんだ!前に僕が六つ子だって言ったでしょ?こいつは末っ子のトド松!トド松、彼女はぼくの…と、友達の主ちゃん!」
ト(友達…ね…)
ト「主ちゃんって言うんだ?とってもカワイイ名前だねっ!よろしくねっ!」
主「よろしくお願いします!」
ト「今日はこの後、2人でどこかに行く予定なの?」
チ「言わない。言う必要ない!」
主「そ、そんな言い方しなくても!この後、映画に行く予定なんだ!」
ト「そうなんだっ!2人とも楽しんでね!じゃっ、ボクはトイレ行ってくるから。主ちゃん、兄さんのことよろしくねっ!」
主「うん!じゃあね、トド松くん!」
トド松くんは終始笑顔で去って行った。
主「ステキな弟さんだね!」
チ「そ、そうかな?あはははは…」
チ(くそっ…早々にバレた…!イヤな予感しかしない…!)
・・・
主とチョロ松のもとから去ったトド松は、トイレの前でスマホを耳に当てていた…。
ガチャッ
十「ハイハイハーイ!ぼく、じゅうしまつーっ!!」
ト「十四松兄さん、トド松だけど…」
十「トッティ!!」
ト「至急兄さん達に伝えて欲しいことがあるんだ…」
十「うんとねー、チョロ松兄さんは今家にいないよー?」
ト「うん…実は、その事なんだけど…面白い情報が手に入ったよ」
トド松の目が怪しく光った…。
・・・