第2章 恋の迷い子カラ松
カ「あぁぁぁぁあー!!」
草で隠れて死角だった所に、茶色い悪魔が潜んでいた。
…いや、簡単に言うとまき〇そなのだが…。
この付近の草むらは、どういうわけだかマナーを守らないドッグブリーダーが多い。
彼等が残していった悪魔達が、息を潜めこちらを今か今かと待ち受けているんだ。
フッ、なぜ知っているのかって…?
それはこのオレ直々に、悪魔と何回も相見えてきたからさっ!
主「うわっきたないっ!!あ…もしかして、それがあるのを教えてくれようと…?」
カ「ぐぅっ…オレの…ゴールドフィンガーが…!だがしかし、心配するな…こんなのオレはノーダメージだ」
主「ほんとに大丈夫ですか?」
起き上がろうとするオレの前に、愛らしい手が差し伸べられる。
カ(素直になったな。いいだろう。その想い、受け止めてやるよ…)
オーマイリルキューティハンドを掴もうとすると、
主「そっちの手で触らないでくださいっ!!」
パシィッ!
カ「あいたーっ!」
差し出した手をひっぱたかれた…。
カ(なぜだ!?なぜ甘い言葉の後にそうなるっ!?)
主「あっ、ごめんなさいっ!つい反射的に…!と、とりあえず、向こうに公衆トイレがありますから、手を洗いに行きましょう?」
カ「は、はい…」
そう、回り出したのさ…恋の歯車が…。
・・・