第2章 恋の迷い子カラ松
カラ松視点
俺はカラ松、松野家次男。
今日もきまぐれで臆病なカラ松ガールズのために、パーフェクトファッションに身を包み街に繰り出している。
橋の上で、サンシャインを反射するシャイニングリバーを眺めるのが、都会の喧騒から逃れられる束の間の休息タイムだ。
…なんか、思ってもみなかったところで韻を踏めた。これは新曲の歌詞で使わせてもらおう。
…フッと溜息を零し、川べりに目をやると…
カ「あ、あれはっ…!?」
1人のうら若きガールが草を掻き分け何かを探している。
その必死に何かを探す潤んだ瞳は…オレの渇いた心を潤す砂漠のオアシスさながら……いや、ま、まて…大変だ!あそこは…!!
カ「危ない!そこは、デンジャラスゾーンッ!!」
主「えっ!?」
俺の身体は声が出るより先に動き、橋の上から飛び降りていた。
そして、カラ松ガールを抱きしめたまではよかったが、背中を草むらに打ちつけてしまう。
カ「い、いたぁーっ!!」
どうやら、運悪く石があったらしい。オレとしたことが…。
あまりの痛さに、ガールの前で思わず甲高い声を上げてしまった。
主「な、ななな…」
カ「フッ、俺のことは気にするな。それより無事かい?いや…」
少し溜めたのち、完璧なタイミングでパーフェクトグラサンを外す。
カ「回りくどいのはやめよう…俺を探してた…そうだろ?カラ松ガー」
主「いきなり何なんですかー!!」
カ「ボェバァッ!!」
頬骨が軋むほどのグーパンを喰らい、殴られた反動でパーフェクトグラサンを離してしまった。
カ「や、やれやれ…少々おいたが過ぎるぞカラ松ガール」
飛んでいったパーフェクトグラサンを拾おうと草むらに手をつくと、柔らかな感触がした。
うん、これは…アレだ。