第12章 デート編 おまえら一体何なんだ!? トド松
「どなたか…今夜ご一緒しませんか?」
「…ん?キ、キミは…!?」
新品の青がなぜか戸惑い始める。
声の主は、夜が似合う綺麗な大人のお姉さんだった。
パーマがかかったブロンドのワンレンロング、薄手のベージュカーディガンに黒いチューブトップの膝丈ワンピ。
男心を掴むフル装備って感じ。
新品の青が設定を無視し、マスクを外して話しかける。
「もしや、以前…86万円を請求してきたハイクラスなバーを共にした麗しのレディか?」
(いやそれ、ハイクラスじゃなくてただのぼったくりバー…)
「貴方は…クリスマスにご一緒した…!——私のこと、覚えててくれたんですね」
「フッ、オフコース…!」
あっけに取られるボクらを他所に、五分ほど二人のやりとりは続き、なんやかんやあった後、二人はバーに行く方向に話が進んだ。
まるで用意されてたみたいに都合の良すぎる展開だけど、これは突破口が開けるかもしれない…!