第11章 デート編 十四松の夏
十四松視点
海だ!
海だよ!
海びらき!
「おぉぉおぉおおぉぉぉおおお!!」
「十四松くんっ、すごーいっ!!」
二人で砂のお城を建造中。
ぼくはひたすら穴を掘る。
集まった砂を主ちゃんが集めてお城にする。
うーん、城じゃなくて山かな?
三角形のお城なんて無いもんね?
主ちゃんは黄色いビキニにデニムのショートパンツ。
髪は一つに束ねて馬のしっぽ。
ぼくはずぅっとドキドキしてる。
心拍数が無限上昇中。
眩しい太陽。
眩しい笑顔。
眩しいおっぱい。
マブイぜ主ちゃん!!
「海」って言われてからずっとタッティだったから浮き輪で隠していたのに、没収されちゃった時はまいったまいった。
でも主ちゃんはタッティに気づかなかったし、今は浮き輪で腰を隠してるからダイジョーブ!!
最近ぼく変なんだ。
一緒にいるだけで幸せなのに、それだけじゃ我慢出来なくなってきてるんだ。
手を繋げばいつでも主ちゃんの体温を感じるのに。
ギュってすれば主ちゃんの匂いに包まれて優しい気持ちになれるのに。
「十四松くん、出来たよ!」
「おおー!すっげーでっかい富士山!!」
「お城なんだけど」
「ボゥエッ!!??」
それだけじゃ足りないなんて。
ぼく、やっぱり変だよね。