第10章 デート編 一松くんのドキドキデート日和
一松視点
(主と、ついにストローチューチューできた…!)
緊張して十四松みたいに水芸披露した時は死のうと思ったけど、おれはこの通り生きている。
死ぬべきゴミだけど、まぁ…店で死んだら迷惑だし。
猫は死ぬ前に姿を消し、孤独に死ぬらしい。
だからおれも、死ぬ時は猫を見習って一人で死ぬんだ。
…縁起悪いな。
せっかくのデート中なのに。
喫茶店で休んで体力が回復した後は、主の買い物に付き合って歩き回った。
女ってのは、特に買うものがなくてもウロウロ店を見て回るのが好きなようだ。
途中人ごみに酔ったけど、主が楽しそうにしてるとおれもなんか楽しくて、だから、がんばってついて行った。
喫茶店で「付き合ってる」って言ってくれたのが嬉しかったから、彼氏ヅラして並んで歩いた。
おれなんかを彼氏にするとか、ホント物好きだよね。