第1章 おそ松な彼氏
主人公視点
お「いやぁ、驚かせてごめんね〜。あいつら隠れてコソコソ覗き見とか、人としてどーかしてるよな〜」
おそ松くんと夜道を2人で歩いている。
主「ふふっ、急に襖が倒れた時はびっくりしたよ。みんなとっても面白い人達だったね。それにわたし、六つ子って初めて見た!」
お「そう?またいつでも遊びにきてよ。でも、あいつら欲にまみれた生ける屍だから気をつけてね」
主「何それっ!ゾンビってこと?」
堪えきれず声を出して笑うと、おそ松くんも一緒に笑いだす。
主(あっという間の1日だった。何だろう、この感じ…離れるのが…寂しい?)
ボーッとしていたら不意に肩を抱かれた。
お「まっ、あいつらには指一本触れさせないけど。もうおれの彼女だしぃ?」
主「うん………って、うん!?」
主(今…彼女って言った?)
主「ちょ、ちょっと待って!まだ付き合うとかそういうのは…!」
お「ちぇっ、あいつらの言う通りか…」
主「え?」
どういう意味だろう?
お「な、なんでもないよ!ただの独り言!ねえねえ、これから飲み行かない?俺お腹すいちゃってさぁ」
主「そういえば、喫茶店出てからけっこう時間経ってるね」
お「でしょ?はい決まりー!」
主「うん、わかった!」
話しながら歩いていると、目の前に誰かが立ちはだかった。
?「随分いいご身分だなぁおい?この間助けて彼氏気取っちゃってんの?」
声が聞こえると同時に、おそ松くんはわたしの肩を強く抱き寄せる。
主(この間、わたしを襲った男!?)
お「ここで会ったが100年目ってやつ?お兄さんちょっとしつこいんじゃない?」
男「ケッ、この間テメーが邪魔したせいでなぁ、警察に追われるわ近所で悪い噂立つわ窓ガラスに石ぶつけられるわでこっちはイライラしてんだよ!」
主「おそ松くん…」
お「大丈夫!隙を作るから、ちょーっと静かにしてて?」
そう耳打ちして、恐怖で震える肩をキツく抱いてくれた。