第7章 私達の元気の源(終)
試合が終盤になると赤葦は携帯で電話をかけ始めた
気にすることなくはジッと試合を眺めていた
赤葦「すみません、さん、ちょっと用事ができたので先に席外しますね」
『わかった、気をつけてね』
試合を見るたび昔を思い出していた
高校卒業後、大学のバレーチームに入っただったが、足の靭帯を痛めて以来バレーを辞めていた
今は手にした技術を生かして母校のコーチをしている
急に現実に戻される笛の音が鳴ると試合が終了した
『さて、帰りますか』
荷物を手に外を出ようとするとコート上からを呼ぶ声が聞こえた
『光太郎?』
木兎が手で電話のジェスチャーをするとは頷き席を立った
携帯を手に木兎からの連絡を待っていると直に連絡が入った
木兎「試合どうだった!?」
『安定のスパイクでよかったよ』
木兎「だろー!!あ!ちょっと更衣室来れる?」
『私は入れないでしょ』
『大丈夫!話は通したから!!』
急いで!と言われ兎に角向かうことした
『あれ?赤葦?』
赤葦「あ、さん、こっちです」
誘導され入ると汗だくの木兎が抱きついてきた
『ちょっと!汗!!!』
木兎「ごめん!!!あのさ、聞いて!」
『聞いてるよ、ってか皆着替えたいでしょ?話は後で聞いてあげるから』
木兎「今じゃなきゃだめなの!!」
このソワソワしてる感じ言いたくてたまらない時の光太郎だ
『はいはい、じゃあ言って』
木兎「あのな!俺、来週から海外拠点でバレーすることが決まったんだ!!!」
『海外・・?』
嬉しそうに話す木兎には強張った
だけどお祝いしない訳にはいかないと笑顔で答えた
『凄いね!おめでとう』